現地時間15日、歐州委員會は英國政府が「北アイルランド議定書」の內容の一部を順守していないとして議定書違反の司法手続きを開始した。ちょうど2日前、スコットランドのニコラ?スタージョン首相は、英國政府が同意しようがしまいが、スコットランドは來年、「英國からの離脫」を問う新たな住民投票を起こすと宣言した。メディアは英國の半分弱が分裂すると報じている。
「北アイルランド議定書」は英國の「EU離脫」協議書の一部だ。協議によると、北アイルランドは英國の「EU離脫」以後も歐州の単一市場と歐州連合関稅同盟(EUCU)にとどまることでアイルランド島內に陸上の「ハードボーダー」が築かれるのを防ごうとしている。だが、英國政府は一貫してこれに関する內容を修正しようと試み、EUとの協議に結果が出ていないにもかかわらず、きっぱりと居直ったのだ。6月13日、英國のエリザベス?トラス外相は議會に動議を提出し、「北アイルランド議定書」の內容の一部を一方的に修正する具體的な計畫を発表した。
英國政府の一方的な行動は即座にEUから「國際法」違反という強い批判を浴びた?!弗`ディアン紙」は、英國政府の「無謀な挑発」は英國とEUとの貿易戦爭を引き起こす可能性があると指摘している。英國の行為は北アイルランドの「脫英」ムードを刺激し、過激化させる可能性がある。北アイルランド地域の特殊でデリケートな地位から鑑みて、「ドミノ倒し」の効果を引き起こす可能性は高い。しょせん、スコットランドは2014年9月に獨立を問う住民投票を強行したことがあり、最終的に否決されたとはいえ、地元の政治家の一部は依然として「脫英」を推進しているのだ。
北アイルランドは獨立を求め、スコットランドは住民投票を叫び、はたまた感染癥対策の失敗や內閣府の職員が防疫の規制に反してパーティーに參加していたなどの不祥事の暴露、高いインフレと衰退する経済……ジョンソン首相は今月初めの保守黨內の不信任投票をかろうじて切り抜けたとはいえ、英國の世論は彼の威信が既に深刻なダメージを受けていると見なしている。
このような狀況でありながら、英國の政治家は依然、「太陽の沈まない國」の妄想にふけり、米國にしっかりと歩調を合わせてヨーロッパやアジア太平洋地域でもめ事を起こし、國內の矛盾をそらすために國際的な「存在感」を示そうと躍起になっている。內外の問題が山積する中、英國の政治家はまず自分たちの問題に始末を付けるのが先ではないか。(CRI論説員)
「中國國際放送局日本語版」2022年6月18日
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